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求む挑戦者! PHMC 2021 データ分析チャレンジコンテストで腕試し

 2 years ago
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求む挑戦者! PHMC 2021 データ分析チャレンジコンテストで腕試し

「皆さんで「ものづくり日本」におけるデータ活用の取組みを盛り上げていきましょう!」

~PHMC 2021 データ分析チャレンジの Web サイトから~

こんにちは、井上(@michio_MWJ)です。涼しさも感じられるようになってきましたね。

最近 M1 チップ搭載の MacBook Air (個人用)も手に入れたことだしということで、あるデータコンペに参加したのですが改めてデータいじりは楽しいなと感じました。データをいろんな角度から可視化して状況を理解するところから始めて、精度を上げるために何ができるかを考えて実装して結果を確認。結果にはがっかりさせられることの方が多いですが、対象の物理現象にも興味がわきますし、各種テクニックのメリット・デメリットも体感でき、大変良い経験になります。

ということで(?)今日は電通国際情報サービス社(ISID)主催のデータ分析コンテストのご紹介。日本の製造業にお勤めのデータサイエンティストの方々が対象。私は残念ながら参加できないので、皆様の奮闘を楽しみにすることにします。

MATLAB の無料ライセンスも提供しておりますので、これを機に新しい Toolbox を味見してみてはいかがでしょうか!

コンテスト概要

PHMC2021 データ分析チャレンジコンテストの概要はこちら

  • 分析課題:バッテリーの残寿命予測
  • 応募締切:9月30日(木)
  • 参加資格:ご参加者の所属勤務先が日本の製造業であること

このコンペ、実は3年目。2019 年は「航空機エンジン寿命予測」、2020 年は「工作機械の刃具の摩耗予測」がテーマ。そして 今年はリチウムイオンバッテリーが対象。先日 Nishika でも「リチウムイオン電池の充電率予測」というテーマでコンペが行われておりましたがホットな課題です。

申込ページに「お申し込みの方の勤務先が製造業に該当するか否かは事務局にて判断」とありますので、該当するかどうか迷った場合にはとりあえず申し込みしてみるのが良いと思います。

バッテリーの残寿命予測

課題はリチウムイオンバッテリーの健全性の監視及び残寿命予測モデルの開発。データのストーリーは以下の通りです。

「ある自動車会社では、将来リリースする電気自動車にバッテリーの健全性と寿命予測機能(PHM)を組み込むため、リチウムイオン電池とその容量がどの様に低下するかを研究しています。この研究が成功すれば、電気自動車に新しい技術を搭載し、リチウムイオンバッテリーの適切な交換時期をドライバーに知らせる事が出来ると考えています。」(コンペページから)

写真は参考です。実際のデータ元を表現するものではありません。

データを基に故障や劣化を検知し、故障が発生する前の適切なタイミングでメンテナンスを行う仕組みを 予知保全 (Predictive Maintenance) と呼びます。メンテナンスコスト削減や安全性向上、そして付加価値向上を目指していろんな産業分野で注目されている分野です。

MATLAB でもこの分野に注力した製品 Predictive Maintenance Toolbox™  もリリースしています。

課題はリチウムイオンバッテリーの残寿命予測です。新品の状態から寿命が尽きるまでのデータ(3 ユニット分)を学習用データとし、充放電をある程度繰り返したデータが提供されている 3 つのバッテリーの残寿命を予測することが求められます。

「ユニット1の寿命は124サイクル、ユニット2の寿命は40サイクル、ユニット3の寿命は97サイクルとなっています。」

学習用データとして 3 つのユニットに対しての新品の状態からバッテリーが故障するまでのデータが提供されていますが、各ユニットで寿命が大きく異なります。各ユニット(各バッテリー)で大きく寿命が異なりますが、充放電のされ方に違いがあるんでしょうか。

またテストデータでは、ユニット 1 は 70 サイクル、ユニット 2 は 12 サイクル、ユニット 3 は 55 サイクルまでのデータが与えられており、このデータから残りの寿命を予測します。

充放電データ

充電サイクルと放電サイクルの両方において、電圧・電流・温度等、以下の6つの情報が提供されています。

  1. Time (s) サイクル内での経過時間 (s)
  2. Voltage Measured (V) バッテリーターミナルでの電圧 (Volts)
  3. Voltage Load/Charge (V) 負荷/充電器で測定された電圧 (Volts)
  4. Current Measured (Amps) バッテリー出力電流 (Amps)
  5. Current Load/Charge (Amps) 負荷/充電器で測定された電流 (Amps)
  6. Temperature (degree C) バッテリー温度 (℃)

学習データ Unit 1 の Cycle 1 の時系列データ

上のプロットは Unit 1 の Cycle 1 での充放電サイクル中における各変数の変化を表しています。これらの情報から「バッテリーの残寿命」を予測することになります。

バッテリーターミナルでの電圧と負荷/充電器で測定された電圧の違い、電圧・電流の関係、またはバッテリーの温度変化などに「寿命」情報が隠されているんでしょうか。充放電サイクルを回していくと、それぞれどんな変化が起こるのか・・どんなプロットを描けるか、どんな手法が使えそうか、考えるだけでもわくわくします。

ここから先はコンペに参加する方のお楽しみ・・ということで、私からの紹介はここまでとします。時系列データからの特徴量の取り方で精度向上を目指すか、はたまた Deep Learning でゴリゴリチューニングしていくか・・いずれにしても一部の変数(or 一部のデータ)から始めてみて、まずデータの把握と課題の理解が第一歩かと思います。

応募締め切りは 9 月 30 日(木)頑張ってください!

PHMC2021 データ分析チャレンジコンテストの概要はこちら

MATLAB 無料評価版

MATLAB を使って参加される場合には評価版もご利用頂けます。上でも触れた Predictive Maintenance Toolbox、機械学習を行う Statistics and Machine Learning Toolbox™、そしてディープラーニングをカバーする Deep Learning Toolbox™ を含む 14 個の製品がパッケージ化された予知保全向けのパッケージも提供しています。もしお持ちでなければ是非ご活用ください。

無料評価版はこちらから:https://jp.mathworks.com/campaigns/products/trials.html


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